自分でも気がついていなかった、
泣き忘れていたことがいくつもあります。
*
その時は
目の前の出来事に驚くばかりで、
その状況把握のために
脳みそを容量一杯使ってしまっていて、
自分の内面に起こっている葛藤や感情と
向き合う余白が全くなかったようなことについてです。
*
当時わたしは、
27〜28歳だったと思います。
新しいBF と同棲を始めて
しばらく経った頃でした。
ある日、
玄関先にまとめておいていた給与明細を
出掛けの彼が、
ふと手に取って観ていたのが
出来事の始まりだったように思います。
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わたしは、年収およそ700万円でした。
高額の給与で有名だった会社に勤めていたことと、
とにかく働いていたことの
両方があったためだと思います。
*
とはいえ、同期の仲良しは
もっともらっている風だったので、
金額については、
気にも止めていませんでした。
とにかくわたしは
美大生時代が節約節約の日々だったので、
「欲しいものが気にせず買えて社会人っていいな〜!」
位なものでした(笑)。
働いてばかりで遊ぶ暇もなかったので
中古のマンションも早々に買うことが出来たし、
社会人になるって、
こういうところはすごくいいなあ!
と素直に思っていました。
*
しかし、彼との出来事は
この感覚を決定的に変えました。
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彼は、すごく嫌そうだったのです。
そう、別の会社でサラリーマンをやっていた
3つ年上の彼の年収はわたしよりも低かったのです。
*
同じ仕事の中身をやっていても、
稼げる金額が違うことはあります。
1人の人でも人生において
稼げる時期と
そうじゃない時期があって当り前だと思います。
そんなことで他人を判断など、
一度もしたことがありません。
でも。
XBFにとって
それは大きな価値だったのかも知れません。
年収が100万、
3つ年下のわたしの方が高かったことは、
度々浮気をする理由になってしまう位の
ことだったのかも知れません。
彼はいつも
自分より弱い立場の女性達に声をかけて
食事をごちそうしていたりしていたのです。
そしてそれ以上のこともありました。
*
自信を取り戻し、
元気になる度に起こる浮気事件。
わたしがお金を稼げることに対する
否定的なニュアンスの数々。
今思えば!
それは酷く悲しいことでした。
*
わたしのことが
大事だったのではないのだなあ…と思うのです。
わたしではなくて、
年収が自分より低くて、
自分より元気がなくて、
助けてあげないと
生きていけないような女性が
好きだったのではないかなあ…と思います。
それはわたしのことではないし、
わたしの一時的な表面ではあったけれど、
わたしの本質でも、わたしの平常でもなかった。
*
なのに、
わたしは彼にとても感謝をしていて、
とても好きだったのだと思います。
彼の抱えている痛みを見つけては、
救い出したい!という欲望にもかられていました。
必要なのは、彼を癒すことではなく
わたし自身の課題に取り組むことだと気がついた後も、
どこかしらその気分は抜けきれず、
彼の心臓が1度止まって、息を吹き返した後に、
彼の母親から心ない言葉を浴びるまで、
わたしは彼から
離れることが出来ませんでした。
それでも好きだったから。
それでも好きでいて欲しかったから。
だから、こうやって
酷いショックとして抱えているのだと思うです。
*
お金は、
あるから偉いとか、すごいとか、
あまり関係がないと思うのです。
だからって
幸せかどうかさえ怪しいと思います。
大事なのは、
その人が満たされているかどうか?
なのではないか?と思えるのです。
それは突き詰めて行くと、
金額の大小には然程左右されていません。
*
わたしは当時
自分が余りにも仕事が出来ていないと感じていました。
自分が余りにも仕事が出来ていないと感じていました。
仕事をまじめに一生懸命やった結果、
お金が入って来ていたのです。
それは、わたしが文字通り必死に
一生懸命やった結果の副産物であって、
わたし自身の価値でもないし、
それこそ相手と比較するような中身ではなかった筈です。
それがキッカケで
心に距離が出来てしまったのは、信じ難いことでした。
*
あのとき、何も理解が出来なくて、
何が起こっているのか解らなくて、
ただただ緊張して呆然としてたけれど。
わたしは、悲しかったんだ…。
本当にものすごく悲しかったんだ。
ああ、この人、わたしのことを観てないんだなって、
はっきり解っちゃったんだ。
でも好きだったので、悲しかったんだなあ、きっと。
と思うのです。
*
色んな価値観があっていいと思います。
お金がいっぱいある人が素敵!と
思う人が居てもいい、
お金がいっぱいあって、
女は養うものだ!と思う人が居てもいい。
でも、わたしは違ったのです。
*
パートナーシップの根本は、
そこに居て目が合った時
「Yes」と、言えるかどうかなんだと思います。
対人関係の根本は、
そこにあるように感じています。
それだけあれば良かったのに。
6年半も居たのに伝わらなかったんだねえ…。
と、思うのです。
*
今、大切に想う人が現れて、
そしてこの恐怖がよみがえってきています。
稼げるわたしは、
女としての価値がないのではないか?
という。
文字にするとなんだか意味不明な内容です。
でもこれが恐怖なのです。
稼げると、わたしは大切なものを
また決定的に失ってしまうのではないか?
という懸念がわいて来るのです。
*
昔は元気になることも怖かったです。
でも
元気でいることについては、
随分と前に
某社の代表をなさっている先輩から、
「さやかが元気だとうれしいよ!」と
おっしゃっていただいて、
ああ、元気なだけでも喜んでくださる方が居るんだ!
元気で良いんだ、
元気でも受け容れてもらえるんだ!
と思えました。
わたしもこの時に記事を書かせていただいています。
*
まだ心に暗闇としてだけ残っているのは
お金のこと。
insight logic を使ってこの出来事を見つめれば、
それは自分が固定したアングルからだけ
物事を捉えている、
いわば、
ストーリーであることは一目瞭然です。
そしてお金と存在価値を結びつけていたのは、
XBF であり、わたしではないことも明らかです。
それなのに、
自分がお金を稼ぐことと
大切な人が居ると条件下において、
ものすごい勢力を発揮しているこの感情。
どうしたものかと思うのです。
*
ここしばらく
どうしてもご請求が出来なくて、
どうしてもどうしても先延ばししてしまったり、
仕入れてきたクリスタルはあげてしまったり。
リハビリは終わったなあ。
ようやくお仕事がちゃんと出来るなあ…と
感じ始めた途端に、
コツコツ貯めてきたお金も
あっという間に使ってしまっていて、
何だろう…おかしいなと思っていたのです。
*
画像の荒れた、
古いビデオテープのような再生なのに、
その恐怖感だけは鮮明で、
わたしの足を引っ張っているのです。
*
心底大切に想える人が居るのは、
幸せなことの筈なのに。
それが、
もうひとつわたしの幸せなことである
お仕事を精一杯やることを
足止めしています。
しかも今、BF は不在なのに。
*
ねえ、さやか。
あなたが仕事が大好きで、
一生懸命やった結果お金が入ってきたとして、
どうしてそれが
好きな人との関係を悪くするの?
安定収入を得て、
昔みたいに堅実にお金を使える人の方が、
パートナーとして安心じゃない?
生活全般が得意じゃない代わりに、
稼げるならそれでもいいじゃない?
どうしてダメなの?何がダメなの?
そんなことであなたを判断する人のことを
これからも好きでいるつもりなの?
*
わたしの答えは、No です。
わたしはお仕事を一生懸命やって、
安定収入を得て、
両親も安心させたいし、
お友達にプレゼントもあげたいし、
みんなと美味しいものを食べに行ったり、
美しいものを観たり
旅行をして感動を共有したり、
色々したいです。
*
自分を追いつめるストーリーからは
降板したい。
久しぶりに瞑想でもやろうかな。
と、思います。
ストーン・コンシェルジュ & アクセサリー作家 みたけさやか
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