絵を買いました。
「パフの肖像画」と題されたエッチング。
フェレットの肖像画です。
見つけた瞬間、
本当に何が起こっているのか
一瞬判らなかったです。
*
美術大学時代に大ファンだった
大貫卓也さんの
手がけていらっしゃった広告が
今でも印象深い
アクセサリーショップ
gondoa さんで手に入れました。
アクセサリーショップの壁一面に、
様々な動物の肖像画が飾られていたのです。
*
いつもは足早に通り過ぎるのですが、
この日は何か呼ばれた感覚を持ち、
一歩戻ってショップを拝見していました。
ひとつ気になるアクセサリーを購入しようと決めて
お支払いを待つ間、
店内のショーケースを観ながら
おしゃべりをしていました。
ふと視線を壁に向けたところ、
大きな大きなフェレットの肖像画が目の前にあって、
びっくりして「わ!フェレット!」と
大きな声を出してしまいました(笑)!
パンダみたいな、
サウスランドニュージーっぽい顔つき。
懐かしい眼差し。
フェレットの絵を特別なお店以外で見かけるのは、
とても珍しいのです。
*
ここに描かれているパフは、女の子だったようですが、
わたしの飼っていた将太とずん太は男の子。
でも、あんまりにも似ているので、
手に取ったらもう手が離せませんでした!
そして、
欲しいと思ったエッチングは、
手の届くお値段でした。
*
お財布と相談をした後、
アクセサリーはまた今度にしよう思い
お断りをさせていただいて、
この肖像画を持ち帰ることにしました。
*
初めて飼った将太に、
毛皮の色のつき方がちょっと違うけれど、
目つきがそっくりです。
*
ちょうど前日、
この3年間飾っていた
1枚の小さな絵を処分したところでした。
じーっと見つめて、
もうこの感覚はオシマイになったなあ。
と思いました。
自分のリハビリへのがんばりを終えたんだという
ちょっと清々しい気持ちでもあって、
次へ進んでいく決意と共に、
それを処分したのでした。
なんか、処分してしまわないと、次へ行けないような、
ちょっと覚悟のいる心持ちではあったのです。
*
そして出会った、
フェレットのエッチング。
入院のおよそ一月前に、
将太はお星さまになりました。
リハビリを終えた今、
これからのわたしを応援してくれるために、
あの仔が戻ってきてくれた気がしました。
帰り道、電車の中で、涙が出そうになりました。
*
復興支援を長い目で考えた時、
自分が儲かっているかどうかではなく、
少しでも
税金を多く払う目的で、
今休眠にしている会社を再開することは
意味があるように思っていました。
なんとか再開しようと、
考え始めた今、
こうやってあの仔が戻ってきてくれた気がするのは、
心強いです。
この絵は、ずっと大事にしたいです。
*
作家さんには申し訳なかったのだけど、
レースを飾って、
遺影のようにしました。
わたしは自分が入院してしまって
きちんと供養も出来ていないので、
将太に関しては、
どこか悲しみきれずにいたのです。
あれから時間が経って、
激しい痛みは去りました。
だから、
今度は悲しみきって、
これからの自分の、力にしたいです。
*
お名前が分らないのですが、
作家さんに感謝。
描いてくださってありがとうございます。
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