ここ数日と言うもの
過去の怖さにひっぱられて
夜になると毎日ぐったり。
ぱっくりと時間が空いたこともあって
今日は気分転換することにしました。
*
*
椹木野衣さんがコメントなさっていたことで
気になっていた
村上隆さん初監督の映画
「めめめのくらげ」を観て来ました。
すっごくいい映画でした!
*
世の中には
何に対しても批判的な方はいらっしゃるので、
色んなツッコミを入れる人がいるんだろうなーというのは
思ったけれど、
これは本当にいい映画でした。
音楽の使い方も面白かったです!
途中から泣けて来ました。
*
わたしが彼の作品に感動したのは、
Mo+での個展が最初でした。
わたしはART 一家に生まれて
美大で専門教育も受けさせていただいてはいるものの、
かなりの不勉強で
歴史的文脈には相当疎いです。
そんなこともあって、
それまで学生時代、
彼の記事を雑誌で見かけては、
この人不思議な人だなあーとスルーしていたのです。
でも、
あの展示を観た時に、
「この人、ものすごい本気で、すごい!」
と感じたのでした。
以来、どこか応援の気持ちで諸々の活動を拝見して来ました。
好きなアーティストさんの1人です。
*
うちの父は、
アーティストは自らの手を動かすものだという
彼自身の固定概念から抜け出せないようで、
村上さんのことにいちいち文句をつけるのですが(笑)、
わたしは素敵だと思っています。
そんなこと言ったら、
映画監督なんてどうなっちゃうんでしょう(笑)!
彼の時代への貢献と、
表現のクオリティをちゃんと観て欲しいなあと思います。
(なんて、言ったら喧嘩になるから
ここに書くわたしもわたしです・笑)
(なんて、言ったら喧嘩になるから
ここに書くわたしもわたしです・笑)
*
今回の映画は、
Twitter で情報を拾って知ったのですが、
観に来れて本当に良かったです。
*
どうしてあの映画を見終わってこういう気持ちなのか、
上手く説明が出来ないのですが、
「心が洗われるようだ」と思います。
なんなのだろう、あの、純粋さに触れる感覚は!
大切なキラキラしたものが、
心の中にまだまだ入っていると気がつかされるような感動は!
*
まだまだ小さかった頃、
世界は不思議に満ちていました。
そして友達というものが、
世界を占める割合の
凄まじい大きさを思い出します。
今よりも
もっともっと切実に、
もっともっと純粋に友達を想い、傷ついていたこと。
世界を真摯に見つめ、
疑問を感じ、率直に意見していたこと。
幼さによってもたらされる
それは、
世界がどれだけ発達しても、
きっと変わらないものなのだろうなとも思いました。
*
この映画の世界は、とても愛おしかった。
*
村上隆さんという人は、
その表現の数々から、
そもそも大変な勉強家であると感じています。
世界をしっかり観ているという感覚。
表現を届けようという真摯な姿勢をいつも感じます。
それは社会と個人の間で右往左往してしまう人が多い中で、
やはり希有な才能なのではないか、と思います。
そんな人の作られた映画。
世の中をとてもシンプルに
観ていらっしゃるのかもしれないな、
とも感じました。
現代の問題を極端に表現したら
あんな風にも見えるだろうということも思います。
あんなもんじゃないですよね。
あれは、まだまだ優しい捉え方のようにも感じます。
*
現代日本社会は、
マズローの高次欲求を追い掛ける時代に突入しています。
それは、メンタルヘルスが
社会問題化していることからも判ることかも知れません。
大人の社会は、
そんなことに溺れかけているけれど。
…ひとたび、
子どもの世界に立ち戻って考えてみたら、
そこは相変わらずの風景なのかも知れません。
そうだ、忘れちゃいけない、こういう世界が、あったということ。
と思います。
*
わたし達が子どもの頃には、
デジタルデバイスなんてありませんでしたし、
CG は今に比べたら、
出来損ないのおもちゃみたいでした。
そういう意味で、
変わったことは沢山あります。
でも、
そういう時代であっても、
子どもの感性は子どもの感性として生きている。
こうしてこの時代の子ども達に寄り添える感性って、
素晴らしいなあと、
こうして沢山の人を束ねて、
ひとつの表現として表せるって素晴らしいなあと思いました。
*
子どもの方が知っている気がします。
みんな孤独だってこと(笑)。
子どもの頃の方が、
もっともっと世界はシビアでリアルで誤摩化せなかった。
もちろん
大人になると、
孤独だからこそ、
目の前の人がいかに大切かを感じることも出来るので、
豊かにはなるのだけれど(笑)。
でも、あの、透き通って、純粋で、
キラキラした感覚と日々向き合うには
ちょっと余白が足りない感じはあります(笑)。
*
わたし自身がそうだけれど
自分のことに精一杯過ぎて、
子どもの世界に向き合って
大切にしてあげられる時間が少ないなあと思いました。
わたしのお仕事は、
どうしてもわたしのバックボーンを反映してしまうので、
今どうしたって大人向きのものだけれど、
だとしたら、
その大人の人達に
ほんのちょっとした心の余白を生み出せるものでありたいな、
とより一層強く思います。
*
いいな〜、
わたしも「くらげ坊」と遊びたい!!!
わたしもストレスを精神的電荷にして、
そのマイナス粒子を実態化させたいよ〜!
へんてこかわいい「ふれんど」を持ちたいです。
巨大なフェレットみたいな
ふわふわでニョロットしたのがいいな。
その仔と一緒に、
六本木ヒルズのスタバでお茶したいです(笑)。
*
続編が楽しみだし、
DVD 出たら買おうと思います。
ハーキマーダイアモンドの
ピアスを作りたくなるような映画でした。
いい映画でした!
0 件のコメント:
コメントを投稿