2012/07/19

そのまんまでいいのである















そのまんまでいいのである。
という感覚になりました。

雲間に隠れた富士山を観ながら、
温泉に入りながら、

青空を観ながら、

繰り返し
「そのまんまでいいのである」

が、頭の中をこだましました。



温泉へ向かう道すがら
高木に囲まれた高原の細道には、

天に向かって
ぴたっと葉の方向を同じくした

とても平面的な植物が生えていました。

幾何学的な美しさでした。



そのまま、
舗装された道へと移動すると、

今度は日当たりの良さからなのか、

あちこちを向いてゆるーくカールした、
いわゆる普通の植物が生えていました。


自由な美しさでした。




しかし思えば、

どちらも自然の生み出した美しさです。



わたしは

少量の光を必死で吸収しようと
隅々まで緊張しているかに見える

幾何学的な植物達に共感しました。

緊張が解きにくい自分は、

まるであの葉の様だ、
と思いました。



でも、こういう美しさもある。

これもまた美しさである。

そんなことを思いました。



山道を歩きながら。

「そのまんまでいいのである」と、
つぶやいてみました。

目頭が熱くなりました。

優しく微笑んでそれでいいということを伝えてくださった
島先生はもういらっしゃらないけれど、

大切なことは、
今もちゃんと息づいていて、

だから大丈夫なのかも知れないと思いました。



わたしは足がついていて、
どこにでも歩いていける。

だとしたら?

幾何学的な美しさに
飽きたのならば、

日向に行けばいいだけかも知れない。

意外と、

幾何学的な美しさを
自分らしいを感じるならば、

また限られた光の中に
戻ってくればいいだけかも知れない。

わたしは人なので、
それを自由に選ぶことが出来るのです。



そのまんまでいいというのは、
誰にでも当てはまること。

気がついてしまえば、
それだけのこと。

幸せなことですよね(笑)。

植物に学んだ時間でした。


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