2012/10/06

願いは叶っていたのであった
















さやかちゃんは放っておいても出来るでしょ?
さやかちゃんは1人で大丈夫だよね。

わたしは長いこと、
こういった言葉を沢山受け取って来ました。

病気をするまで、
その期待に一生懸命応えて来ました。

 *

「大丈夫だよね」と去って行ってしまう人を
どうやって引き止めたら良いのか本当に判らなくて、

でも、大丈夫だと思ってもらえることはいいことだから、
大丈夫にすれば良いんだよね。

と、がんばっていました。

 *

「さやかちゃんは何でも出来るからな〜!」
ともよく言われて来ました。

よく考えてみてください。

そんなこと、
あり得ないではないですか(笑)!

助けてもらえない以上、
何でも出来るようにして来たのです。

それはもう、

普通に努力をして
出来るようになるまでやっただけです。

 *

その結果、
何でも1人で出来るようになってはきました。

でも、1人で何でもやるのは、
本当に本当に、本当に大変なことでした。

 *

わたしはどうやら小さな頃から
「出来るように見えてしまう外見」らしく、

助けてもらえないことが多かったのです。

そして、どうやったら助けてもらえるのか、
本当に解らなくて、

ずっとずっと悩んでいたのです(笑)。

 *

病気をして、その後、助けを求めたら、

それでもやっぱり
「え〜、さやちゃん自分で出来るじゃん!」と言われました。

でもわたしは諦めませんでした(笑)。

どうして出来ないのか、
どうしてあなたの助けが必要なのか、

一生懸命説明をして、
ようやく、

「なるほど」と助けてもらえることになりました。

 *

やったことのないことでしたから、
すごく緊張しましたし、ビクビクもしました。

助けてもらうって、大変だ。

「出来ないから助けてって言えば良いんだよ!」と
言われた通りやって、

何度、失敗したことでしょう(笑)。

「出来る人」のレッテルは、
わたしにとって本当に長年悩みの種だったのです。

 *

病気というレッテルをもらったことで、
助けてもらえるようになった気がします。

そのおかげで、
1人では出来ないことも、

みんなのおかげで出来るようになりました!

わたしは以前よりも、
ずっとずっと豊かになっています。

病気のレッテルがあったからこそ、
今まで取り組めなかったことに取り組めたのです。

何が好機になるかなんて、
本当に判りませんよね。

きっと、どう取り組むかですよね(笑)。

 *

「さやかちゃん、1人で大丈夫?」と
言われることも増えました。

ありがたいなあと思います。

これを「随分と普通の人になりましたねえ(笑)」と
笑いながらおっしゃってくださる方も。

ばか話をしながら、笑い合えるお友達。
利害関係を無視したやりとり。

そう!
これが10年前のわたしが、心底望んでいたこと。

そう思います。

 *

わたしは、こんなことを心底望んでた。

お友達がいて、くだらないことで笑ってる。
気取らず、本音で向き合っていられる。

相手を認めているからこそ、恐れずに
ばかなんじゃないの(笑)!って言い合える。

調子を崩したら、誰かがキャッチして、
どうしたの?大丈夫?と連絡をくれたり、

困っていると、助け合えたり。
悩んでいたら、話を聴けたり。

大丈夫だよ!と励まし合えたり。

 *

こんなことが、
どうしても手に入らなくて。

どうしたらいいのか、全く判らなくて。

苦悩して、苦悩して、
苦悩していたのが嘘みたいです。

 *

わたしがやったことはある意味ひとつだけです。

本当のことを知ろうとしただけ。

フラットに物事を捉えようとしただけ。

透明さを、知ろうとしただけ。

透明に、共感をしただけ。

 *

手に入れなくて良かったんですよ。
もう、在ったのです。

気がついて、

あ、それ欲しかった!と
言えば良かっただけだったのです(笑)。

わ〜、それうれしいよ、助かるよ!と。
時に、それは困るよ、と。

恐れずに、

限りなく素直に、
限りなく正直に、

透明に、

勇気を持って、

伝えれば良かっただけ、だったのです。

 *

世界は、多分、
昨日までと大差ないのではないかと思います。

でも。

わたしの認知する世界は、
今までより、何十倍も、豊かに彩られています。

豊かさで溢れ返っています。
不思議なことに(笑)。


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