昔、
ほんの少しだけですが、
葉山に、
森戸海岸の近所に住んでいました。
神社の裏手に、
お気に入りの岩場があって、
そこからぼーっと海を眺める時間が好きでした。
*
今思うと、当時は
本当に限界の一歩手前で、
大変な時期だったのですが、
不調に気づいていても
手立てがないように思えて、
精一杯暮らしていたのだなあと思います。
*
だけど、その岩場から見た、
藤色を背景にうっすらを現れた富士山や、
絵画には絶対に落とし込めない天空の色彩や、
見知らぬ人とそれを共有できる程の感動は
今も生々しく残っています。
普段はかすんで姿を現さない富士山の
とてつもなく大きかったことや、
どんどん変わってゆく
天空のグラデーションは、
恐怖に打ちのめされそうな心にあっても、
余りにも美しかったです。
*
フェレットの将太との最期の時間や、
遠くから駆けつけてくれた友達の手料理や、
突然届いた白い花束や、贈り物に込められた気持ち、
沢山のものを受け取れ切れなかった
自分の限界や、
色々なものを。
今、とても懐かしく思います。
そして、
涙が出ます。
*
おやすみなさい。
素敵な夢を。
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