2015/01/30

「星の旅人たち」を観て




















「星の旅人たち」という映画は、
ただ、

歩くこと、出会うことから生まれる
シンプルな物語です。

物語の原点は、

削ぎ落としてしまえば、
どれも「ここから」なのかも知れませんね。

 *

自分が何らかの理由で、
自分の足でそこまで歩いていって、

そこで誰かと出会って、
生まれるものだなあ…と思います。

それがカミーノ・デ・サンテイアゴという
スペインの巡礼の道であることで、

「道」の意味も、
「出会い」の意味も、

深まり文学的になっている気がします。

 *

とにかく観る度に違うものが観える映画で、

わたしはこの映画程、

その時々の心象がここまで違う映画は
今までに全くなかったと感じています。

「世界の真理」は、
とてもシンプルだからこそ、

その「シンプルなもの」には「多くの解釈」が成立する。

そういう意味でも、
深い「物語」のある映画です。

 *

昨日は、

「規範正しく生きることの反動」を
観る思いがしました。

規範というのは
そもそも内側から溢れるものではなく、

その多くは何かを制御するために
規律や戒律といった

「外側からの強い強制力」によって
生まれてくる側面があるのではないか?

と、思えてしまいました。

決まりを守るのは大切なことだけれど、

自分が
自分自身の判断で、

大切なものとして「受け取る」までは、

それは
強制的で抑圧的なことになりやすい。

自分で「これは大切なこと」だ
と納得するのは、

いかに大事なことか、と思います。

(東京都教育委員会が発行している
幼児の規範意識に関する資料なども、

ついつい
見つけてしまいました(笑)。)

 *

規範を大切に生きることを
自らが快く受け容れている場合は、

他者がそれに従わなくても
笑っていられる気がします。

自分の中にその抑圧が在ればある程
そこに気がつかないうちは、

その抑圧は知らず
他者への強制的な矯正となって現れるのではないか?

と、当時に。

それが自分自身への強制である以上、

何かのキッカケで
規範を保つ「自我(mind)」が失われた時、

「抑圧を受けていた自分そのもの」に
自らが出会うのだろうな…と。

 *

そういうことは、
あってもいいことだろう、と思います。

むしろ出会えた方がいいとさえ思います。

それが誰かへの甘えであれ、
他者への感情的なあらゆるものであれ、

自分の根底に潜むものと対峙して
それを味わった時に初めて越えるものはある。

大事なのは、

「その後どう出来るのか?」
なのだな…と思ったのでした。


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